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フルーツを食べる人 vol.13 アセロラ

2020年11月17日更新
フルーツを食べる人 vol.13 アセロラ
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SUMMARY

  1. ・ビタミンCを多く含むフルーツ
    ・アセロラの故郷
    ・船乗りと壊血病
    ・アセロラの秘められたパワー


連載記事としてお送りしている”フルーツを食べる人”は今回で13回目の連載となりました。 
 
今回のトピックは、アセロラ。 
その小さな赤い実に秘められた力に迫ります。 

 
 
ビタミンCを多く含むフルーツといったら何を思い浮かべるだろうか? 
 
ビタミンCが豊富というと柑橘類のフルーツを色々思い浮かべると思うが、圧倒的に多いのがアセロラである。 
 
アセロラには酸味種と甘味種があり、酸味種のビタミンC含有量は100gあたりおよそ1700mgだ。他のフルーツと比べビタミンC量が多く、レモンの17倍、キウイの12倍になる。 
 
アセロラは、カリブ海の西インド諸島、南アメリカ北部から中央アメリカが原産とされる常緑低木で、鮮やかな赤色の果皮のサクランボに似た果実をつける。 
 
カリブ海のバルバドスという島国でたくさん採れることから、別名「バルバドスチェリー」とも呼ばれる。 
 
覚えている方もいるかもしれないが、以前とりあげたグレープフルーツの原産地もバルバドスである。 
 
カリブ海周辺やアメリカ大陸は、羅針盤が伝わって外洋航海が可能となる大航海時代まで、ヨーロッパ人にとって未開の地だった。 
 
新たな交易ルートや開拓を求め、ポルトガルとスペインを先陣に航海が行われたが、当時長期間保存がきく食品は少なく、ビタミンC不足による壊血病(※1)が蔓延した。 
 
壊血病の治療は当時確立されていなかったが、船乗りたちは経験的に柑橘類を食べることが有効だと知っていた。 
 
長い船旅の末に辿り着いた南国の島でのアセロラの発見は、どんな財宝よりも価値のある発見だったに違いない。船乗りたちが本国に持ち帰ったことから、ヨーロッパに伝わり、世界に広まることとなった。 
 
現代では、新鮮な野菜や果物をいつでも入手できるので、壊血病になる心配は少ない。しかし、偏った食生活から壊血病になってしまうケースも報告されている。ビタミンC摂取は現代でもやはり大切だ。 
 
壊血病対策として、アセロラの豊富なビタミンCはタンパク質を構成するヒドロキシプロリンの合成に役立っている。 
 
また、アセロラには葉酸も含まれている。葉酸は妊娠計画のある女性に対して厚生労働省が摂取を推奨している栄養素のひとつでもある。(※2) 
 
他には、ビタミンC同様の抗酸化物質であるβ‐カロテンビタミンEアントシアニンケルセチンといったポリフェノールを含む。抗酸化物質は体内の活性酸素の発生を抑えたり無毒化に働き、エイジングケアには欠かせない。 
 
基本、栄養は食事から摂ることが大切だ。これらの栄養素と豊富なビタミンCをアセロラから摂ってみてはいかがだろうか。 
 

(※1)壊血病とは、ビタミンCの欠乏により生じ、組織間をつなぐコラーゲンや象牙質、骨の間充組織の生成と保持に障害が出て、血管等への損傷につながり、出血性の障害が体内の各器官で生じる。 
 
(※2)近年では葉酸サプリメントを過剰に摂取すると、ビタミンB12欠乏症である悪性貧血の判断が難しくなったり、神経症状があらわれるともいわれており、注意が必要だ。 
 




【編集後記/西川雅明】 
ビタミンCを豊富に含むアセロラですが、非常に傷みやすいという特徴があります。 
 
そのため、日本ではジャムやゼリー、ジュースといった加工品が多く流通しています。 
 
生のものは日本では沖縄、海外ではブラジルやハワイ、ベトナムなどに行った際に、是非食べてみてください。 
 

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2020年11月17日作成 └[連載]フルーツを食べる人。
ランク14位

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